「交渉学」やビジネス書の世界では、「共通の志を見出そう」「対立から共創関係へ」といった、強くて賢そうな言葉がよく並びます。渋沢栄一が『論語と算盤』で説いた「志と経済活動の一致」のように、それは確かに素晴らしい考え方であり、深く納得できる理論です。 けれど、「志」と言われるとどこか遠い世界のリーダーの話のように感じられ、自分とは線を引きたくなってしまいませんか?今回は、20代の頃に抱いていた少し恥ずかしい思い込みの記憶を振り返りながら、「信頼関係」というビジネス用語を身近な暮らしの言葉へとほどき直していきます。「相手をどう動かすか」ではなく「どう助けてもらえる自分でいるか」を考える、等身大の交渉学をお届けします。
◎星野良太の経歴
・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター
【TODAY’S TOPICS】
◎「共通の志」と言われると、ちょっと遠く感じてしまう理由
・交渉学や『論語と算盤』に見る「志と経済活動の一致」という素晴らしい理論
・名もなき市民の視点から見ると、立派すぎて線を引いてしまいたくなる現実
・「今日の仕事をどう終わらせるか」に追われる日々と、志のあいだにある距離感
◎真面目に生きている人ほど「小手先のテクニック」に頼りたくなる
・偉大な志がなくても、周りの人と平和に気持ちよく過ごしたいと願う誠実さ
・板挟みや厳しい役割を任されたときに浮かぶ「どう言えば相手を動かせるか」
・日々の生活や人間関係をすべて「計算や技術」で捉えようとすると疲れてしまう
◎20代の頃に考えていた「いじめをどう解決するか」という恥ずかしい答え
・「自分が学校の先生になったら?」と真剣に考えていた当時の記憶
・生徒全員から好かれて尊敬されていれば、一言で解決できると思っていた過信
・様々な現場の難しさを経験した今だからこそ分かる「小手先よりも日頃の関係性」
◎「信頼関係」を、私たちの暮らしの言葉に置き換えてみる
・ビジネス用語の「信頼関係の構築」が持つ、少し硬くて距離のある響き
・「あの人の頼みなら動いてやるか」「ちょっと無理を聞いてあげようか」という感覚
・「相手を思い通りに動かす方法」から「助けてもらえる自分でいられるか」への問い直し
お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『交渉アナリスト』のサイトをご覧ください。