ついに『伊勢物語』125段、最後の一段を読みます。最後に戻ってきたのは、あの「むかし、男」。そして詠まれるのは、「つひに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを」壮大な辞世でも、悟りきった言葉でもない。いつか死ぬとは知っていた。でも、それが昨日今日だとは思っていなかった。そんなあまりにも人間らしい一首で、伊勢物語は終わります。でも、125段すべてを読んだからこそ、「むかし、男」という言葉ひとつから、それまでの旅や恋、歌、人との関係が一気によみがえってくる。物語の最後には「完」も「THE END」もありません。読み終えたあとも、別の作品や日本文化へつながりながら、伊勢物語はまだ続いていくようにも見えます。34回にわたって読んできた「伊勢物語をぜーんぶ読んでみた」、ついに完走です。最後まで一緒に読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました! Rss Apple Podcaster →