眼鏡 著者:織田 作之助 読み手:堀口 直子 時間:5分59秒 三年生になった途端に、道子は近視になった。 「明日から、眼鏡を掛けなさい。うっちゃって置くと、だんだんきつくなりますよ」 体格検査の時間にそう言われた時、道子はぽうっと赧くなった。なんだか胸がどきどきして、急になよなよと友達の肩に寄りかかって、 「うっちゃって置くと、ひどくなるんですって」 胸を病んでいると宣告されたような不安な顔をわざとして見せたが、そのくせちっとも心配なぞしていなかった。むしろいそいそとした気持だった。 その晩、道子は鏡台の傍をはなれなかった。掛けてははずし、はずしては掛け、しまいに耳の附根が痛くなった。 ――風邪を引いて、首にガーゼを巻いた時めたいに[#「めたいに」はママ]、明日はしょんぼりうなだれて学校へ行こうかしら。そしたら、みんな寄って慰めてくれるわ・・・ 【青空朗読】とは 青空朗読はインターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読するプロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートしました。近年は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。 https://aozoraroudoku.jp 【青空朗読ご支援のお願い】 ★企業および団体の皆様へ 青空朗読は、「青空文庫」の蔵書を朗読で味わうことができる公共空間を目指しています。 CSR等企業の社会貢献活動の一環として、運営費のご支援をお願いしております。 詳しくは、青空朗読までお問い合わせください。 ★個人の皆様へ ご寄付のお願い 継続して活動を続けていくために、青空朗読の活動趣旨にご賛同いただける方からのご寄付をお待ちしています。 ★振込先 三井住友銀行 赤坂支店 普通 9263872 口座名義:一般社団法人 青空朗読 こちらからもご寄付いただけます。 https://syncable.biz/associate/aozoraroudoku #朗読 #読み聞かせ #日本語 #学習 #青空文庫 #見ながら #青空朗読 #アナウンサー Rss