Avsnitt 第490話『巨人の肩の上に立つ』-【生誕100年のレジェンド篇】物理学者 江崎玲於奈- yes!~明日への便り~ presented by ホクトプレミアム 霜降りひらたけ Spela Dela
今年生誕100年を迎える、ノーベル物理学賞受賞者がいます。 江崎玲於奈(えさき・れおな)。 江崎がノーベル賞を受賞したのは、1973年、48歳の時ですが、受賞理由の論文を発表したのは、15年も前のことでした。 「固体中のトンネル効果に関する発見」。 トンネル効果とは、量子力学の「量子」の世界の話。 フツウは、壁にボールをぶつければ、ボールは跳ね返ってきますが、極めて小さな量子の世界では、ある確率で壁をすり抜ける。 これが、トンネル効果です。 32歳の江崎は、汗がしたたる暑い夏、研究室で実験を繰り返していました。 冷房はなし。むっとした空気は室内でよどむ。 半導体を流れる電流と電圧の特性を調べていたとき、彼は、温度によって特性が変わることに気づいたと言います。 ドライアイスで冷やすと、電流の値が変化。 この気づきこそが、のちのトンネル効果の発見につながったのです。 幼い頃、吃音に悩まされ、ひとと話すことを避けた少年は、自然界の不思議な現象に興味を持ちます。 ひとりで研究していれば、誰と話さなくてもかまわない。 彼はのちに述懐しています。 「もし私が吃音でなかったら、ノーベル賞をとることはできなかっただろう…」 江崎の口ぐせは、「巨人の肩の上に立つ」。 もともとは、万有引力を発見した、アイザック・ニュートンの言葉ですが、ことあるごとに、彼は口にしました。 その意味は、自分の発見や功績は全て、先人たちの血のにじむような苦難の上に立っているという、謙虚で冷静な視点です。 ある程度、仕事ができるようになると、時に、ひとは錯覚します。 全て自分の手柄であるかのように。 でも、多くの業績や成功は、決して自分だけのチカラでゼロからなしえたものではない。 江崎は、今では自分自身が巨人となり、その肩に多くの若き研究者がのれるように、心を砕き続けました。 実際に量子コンピューターの発展や、半導体超格子、その名がついたエサキダイオードなど、私たちの生活をより豊かにする科学の礎をつくり、後進にゆだねたのです。 半導体物理学のレジェンド、江崎玲於奈が人生でつかんだ、明日へのyes!とは? Rss Apple Podcaster →