直観的に相手を見抜く方法があります。スナップジャッジメントと言います。ただし、直観で決めて良いことと良くないこともあります。相手の性格やパーソナリティを診断するときは、基本的には直観で判断しても結構当たるものです。逆に、そういった判断に自信を持てないという人もいると思いますが、それは余計なことを後からいろいろと考えているからです。直観的に余計な難しいことは考えずに判断すると当たる確率が高いということがわかっています。他人のパーソナリティを判断するときのありがちな誤解が3つあります誤解その①:人を見抜くには時間がかかる人を理解したりわかるためには長い付き合いが必要だから、第一印象や見た目で決め付けてはダメだとよく言われますが、心理学的には嘘です。見た目である程度のことは判断したほうがいいし、その方が正確な場合もあります。相手の能力や信用を見抜くには10ミリ秒しかかからないと言われていますし、恋愛対象になるかどうかも90秒~4分で決まると言われていますから、一瞬で判断しても結構間違いもないし、むしろ正確だということです。このような一瞬で人を見抜く能力というのは、人間が本来持っている能力です。子供を対象にした実験で、大統領候補二人の写真を見せて、大統領候補の二人はそれぞれ船の船頭になっていてどちらの船に乗りたいかと子供に尋ねます。そうすると約70%の確率で当選する方の候補を選ぶという結果が出ています。つまり、写真を一瞬見ただけで多くの人は相手の信頼度を判断していて、しかもそれは結構当たるということです。誤解その②:長く付き合わないと相手のことはわからない長く付き合って、腹を割って話し合わないと理解できないとよくいいますがこれも誤解です。最近の研究では、直接会うよりもSNSの投稿を見たほうが、直接会ったことによる様々なバイアスの影響を受けず、相手の性格を正しく判断できるという研究もあります。誤解その③:人を見抜くには特別な才能が必要人を見抜くには、メンタリストのような技術や特殊な才能が必要だと思っている人もいますが、これも誤解です。もともと、人間は人を見抜く能力を持っているけれど、様々なバイアスで誤解をしてしまったり、直観で判断してはいけない場合もあることを知らないことによる認知の罠を避けることが出来ていないから、相手のことを見抜けていないだけです。問題なのは、最初の一瞬の直観を自分自身が信じることが出来ないことです。微表情では読めないメンタリストとして、人の微表情を見て人のことを見抜いているのではと言われることもありますが、最新の研究では、細かく見れば見るほど相手のことがわからなくなるのではという研究もあります。メンタリストがやっているのは、表情を読んでいると思わせてプレッシャーをかけることで自白を引き出すテクニックです。つまりは尋問のテクニックです。そこをわからず、表情だけを見ていたら的中率は下がります。 SNSの投稿から見る性格SNSでの投稿では、理想の自分しか出していないから投稿を見ても本当の性格は見抜けないという人もいますが、実際は結構特徴的な性格が出ています。2010年にヨハネス・グーテンベルク大学の研究でわかったことです。ビッグファイブテスト(主要5因子性格検査)という心理学的に信憑性が高いと言われる性格診断を参加者に行ってから、その全員のSNSの投稿を調べました。※実は、この心理学的に最も信憑性の高いビッグファイブの無料アプリを作っています。これを使っていただくと、自分の性格がわかります。IDを交換すると相手の性格もわかりますし相性診断も出来ます。この、現在最も信憑性が高いと言われているビッグファイブテストを行って、すべての参加者の診断結果とそれぞれのSNSの投稿を調べた結果、大半の人達はSNSに自分のパーソナリティに近い投稿をしていて、その投稿を見た人が感じる印象も正しいことが多いということがわかりました。ですから、相手のことを知りたいのであればその人の投稿を見て直観的に感じる印象が正しいことが多いということです。SNSの投稿には、その人の最も特徴的な部分が表れるわけですが、これは投稿していることが正しいということではなく、その投稿から感じる印象が正しいということですから気をつけて下さい。そういったことから最近の研究では、SNSやインターネット上でパートナーや恋人を探したほうが満足度も高く、関係も良好なケースが多いという話がよくあるわけです。アメリカでは、結婚する人のおよそ1/3はオンライン上での出会いがきっかけだそうです。最初のオンライン経由で知った正しい印象があった上で会うから幸せになるケースも多いということです。 Rss Apple Podcaster →